窓を打つ雨の音に耳を傾けながら、目を瞑る。

雨の日は好きだ。雨の日の音が好きだ。
感傷的な気持ちになることに正当性を感じるから。

目を瞑って、深呼吸して、全身に酸素が行き渡るのを感じれば、頭の中が空っぽになると、誰かに聞いた気がするが、
そんな事は叶わない程に、考えることが多すぎる。

他人から見たらきっと、
取るに足らない、どうでも良い話なんだろうけれど。

目下の考え事と言えば、新しいバイト探しの事だろう。

私は昨日、バイトを辞めた。
バイトの先輩と色々あって、気まずくなって、逃げるように辞めたのだ。