倉山くんの部活が終わるまで絵を描いて、終わったらみせる。……なんてことをしていたら、私も帰るのが遅くなって、青空がみえないかもしれない。



でも、それすらも、幸せだと思う。



だって、倉山くんと過ごせるから。



「俺、これからも園田と話せたら、それだけで悩み事なんてどっかいっちゃうよ」



意味がわからなくて、首をかしげる。



「鈍感」



デコピンをくらって、「あいたっ」と声が出る。



「園田、帰ろ」



手を差し出されたから、迷いなくぎゅっと握りしめた。



END.