「陸哉君がひかれた時
祐太を庇うように倒れてた
その後車が逃げだしたの」



聞いてない…
どこまで
内緒にしたいんだろう
母さんは


「だから祐太は二度ひかれることはなかったし
これ以上傷を負わなかった
だから感謝してるわ」



母親は
目に涙を貯めて
俺に言った


その日はそれで帰った

ただ
行きよりも少し
心が軽くて安心してた