「秀哉さん、これから菜穂さんと食事ですか?」


「うん、そう」


「二人きりで?」


崎田君の問いに、秀哉は一瞬首を傾げてから「うん」と頷いた。


「こういうこと、よくあるんですか?」


「そうだね。最近菜穂とはよく会ってる」


「守さんや郁未さんとは、金曜の飲み会で会ってるんですよね?」


「いや。最近俺達、飲み会はしてないんだ」


秀哉の言葉に、「えっ?」と驚きの表情を見せる崎田君。


「じゃあ、守さんや郁未さんとはいつ会ってるんですか?」


「うーん。アイツらには、しばらく会ってないな。

グループLINEのくだらないやり取りは、毎日のようにあるんだけどね」


秀哉の言うように、私達5人にはLINEのグループがあるのだ。


笑えるネタや面白い画像や動画、変なスタンプを送り合ったり。


お互いの写真を加工してイタズラして遊んでみたり、時には仕事の愚痴を話したり、お互いに励まし合ったり。


梨華はこの頃参加していないけど、毎日うるさいくらいにメッセージのやりとりがあるんだよね。


ホント私達って、大学の頃からちっとも変わっていない。