「最初はね、一夜だけの過ちだったのかなって思ってたの。
でも彼はその後も連絡をくれて、何度も私の部屋で会うようになった。
私ね、奥さんは大丈夫なの?って何度も聞いたのよ。
そうしたら彼、いつも言ってた。
もう妻のことは愛してない。
好きなのは、梨華だよって。
すごく驚いたけど、でも……。
なんだか嬉しかった……」
男との思い出を懐かしそうに話す梨華。
俺は、そんな彼女をじっと見ていた。
「もう奥さんを愛してないなら、別れたらいいのに。
彼はそうしようとはしなかった。
その理由は、みんなにも話したけど。
彼には、二人の子供がいるから。
奥さんのことは好きじゃなくても、子供のことはすごく大切だったの。
それは、私も理解出来るし。
だから仕方ないのかなってあきらめてたんだけど。
でも……」
「でも……?」
「会えば会うほど、彼を好きになっちゃって……。
彼の前では絶対にわがままを言わなかったけど、本音では奥さんと別れて欲しかった……」
初めて不倫を告白した梨華が、どこか寂しそうに見えたのはそういうことだったのか。
割り切っているような言い方をしていたけど。
実際は……。
別れて欲しいと願っていたんだな……。
でも彼はその後も連絡をくれて、何度も私の部屋で会うようになった。
私ね、奥さんは大丈夫なの?って何度も聞いたのよ。
そうしたら彼、いつも言ってた。
もう妻のことは愛してない。
好きなのは、梨華だよって。
すごく驚いたけど、でも……。
なんだか嬉しかった……」
男との思い出を懐かしそうに話す梨華。
俺は、そんな彼女をじっと見ていた。
「もう奥さんを愛してないなら、別れたらいいのに。
彼はそうしようとはしなかった。
その理由は、みんなにも話したけど。
彼には、二人の子供がいるから。
奥さんのことは好きじゃなくても、子供のことはすごく大切だったの。
それは、私も理解出来るし。
だから仕方ないのかなってあきらめてたんだけど。
でも……」
「でも……?」
「会えば会うほど、彼を好きになっちゃって……。
彼の前では絶対にわがままを言わなかったけど、本音では奥さんと別れて欲しかった……」
初めて不倫を告白した梨華が、どこか寂しそうに見えたのはそういうことだったのか。
割り切っているような言い方をしていたけど。
実際は……。
別れて欲しいと願っていたんだな……。



