俺の答えを聞いた梨華が立っていられなくなったのか、ベッドにガクンと腰を下ろした。
「ちょ、ちょっと待って……。
秀哉が菜穂を好きだっていうのはわかったけど。
菜穂はどうなの?
菜穂も、秀哉が好きなの?」
顔を歪める梨華に、俺はコクンと頷いた。
「俺が梨華にプロポーズしたあの日。
俺、居酒屋を飛び出した菜穂を追っただろう?
その時に初めて言われたんだ。
大学入学当時から、俺のことがずっと好きだったって……」
俺がそう告げると、梨華はパッと手で口を塞いだ。
「うそ……。
そんなふうには全然見えなかった……」
さすがの梨華も、これには驚いているようだ。
「誰も気づいてなかったよ。
守も郁未も。
もちろん俺も……」
俺と梨華が、なぜか同時にため息をついた。
その意味に多少の違いはあっても、そこには複雑な思いがあるからかもしれない。
「だから、菜穂はあんなに動揺していたのね。
私が秀哉の手を取った時。
私、あんなふうに怒る菜穂を初めて見たけど。
そうだったのね。
秀哉のことが好きだったんだ……」
あの時でさえ、俺は菜穂の気持ちには気づいていなかった。
きっと俺を心配してくれているんだろうって。
そう思っていたんだ……。
「ちょ、ちょっと待って……。
秀哉が菜穂を好きだっていうのはわかったけど。
菜穂はどうなの?
菜穂も、秀哉が好きなの?」
顔を歪める梨華に、俺はコクンと頷いた。
「俺が梨華にプロポーズしたあの日。
俺、居酒屋を飛び出した菜穂を追っただろう?
その時に初めて言われたんだ。
大学入学当時から、俺のことがずっと好きだったって……」
俺がそう告げると、梨華はパッと手で口を塞いだ。
「うそ……。
そんなふうには全然見えなかった……」
さすがの梨華も、これには驚いているようだ。
「誰も気づいてなかったよ。
守も郁未も。
もちろん俺も……」
俺と梨華が、なぜか同時にため息をついた。
その意味に多少の違いはあっても、そこには複雑な思いがあるからかもしれない。
「だから、菜穂はあんなに動揺していたのね。
私が秀哉の手を取った時。
私、あんなふうに怒る菜穂を初めて見たけど。
そうだったのね。
秀哉のことが好きだったんだ……」
あの時でさえ、俺は菜穂の気持ちには気づいていなかった。
きっと俺を心配してくれているんだろうって。
そう思っていたんだ……。



