「今週もお疲れー」
カチンと重なり合う5つのビールジョッキ。
金曜日の夜、行きつけの居酒屋に、いつものメンバーが集う。
「ちょっと聞いてよー。
今年入った新人の女の子が、やたら可愛くてさー。
ウチの部署の男性陣みんなデレデレしてて、あたしと扱いが全然違うし、本当に腹立つの!」
そう愚痴をこぼすのは、古賀郁未。
大学卒業後、大手リース会社に就職した彼女。
給料もなかなか良いらしく、順調そうに見えていたけど、最近はそうでもないのだろうか。
「オレはこの頃なんかやる気が出ない。五月病かなあ」
冴えない表情でそう呟くのは、住宅総合メーカーで営業の仕事をしている城田守。
以前はガッチリした体型だったけど、この頃少し細身になって来た気がする。
「社会人二年目って、一年目とはやっぱり違うよな。
もう新人じゃないし、上から求められることも増えるし」
私の隣に座る日生秀哉の言葉に、大きく頷いた。
後輩の指導もしないといけないし。
一年目は許されていたことも、二年目ではもう許されなかったりするよね。
「あーあ、学生の頃に戻りたいよー」
そう言って、机に顔を伏せる郁未。
「郁未ったら、いつもそればっかりね」
郁未を見ながらクスクスと笑うのは、髪が長くて美人の吉見梨華。
「でもホント、あの頃に戻れたらいいのになあ……」
守がボソッと呟いた後、しばらく誰も口を開かなかった。
カチンと重なり合う5つのビールジョッキ。
金曜日の夜、行きつけの居酒屋に、いつものメンバーが集う。
「ちょっと聞いてよー。
今年入った新人の女の子が、やたら可愛くてさー。
ウチの部署の男性陣みんなデレデレしてて、あたしと扱いが全然違うし、本当に腹立つの!」
そう愚痴をこぼすのは、古賀郁未。
大学卒業後、大手リース会社に就職した彼女。
給料もなかなか良いらしく、順調そうに見えていたけど、最近はそうでもないのだろうか。
「オレはこの頃なんかやる気が出ない。五月病かなあ」
冴えない表情でそう呟くのは、住宅総合メーカーで営業の仕事をしている城田守。
以前はガッチリした体型だったけど、この頃少し細身になって来た気がする。
「社会人二年目って、一年目とはやっぱり違うよな。
もう新人じゃないし、上から求められることも増えるし」
私の隣に座る日生秀哉の言葉に、大きく頷いた。
後輩の指導もしないといけないし。
一年目は許されていたことも、二年目ではもう許されなかったりするよね。
「あーあ、学生の頃に戻りたいよー」
そう言って、机に顔を伏せる郁未。
「郁未ったら、いつもそればっかりね」
郁未を見ながらクスクスと笑うのは、髪が長くて美人の吉見梨華。
「でもホント、あの頃に戻れたらいいのになあ……」
守がボソッと呟いた後、しばらく誰も口を開かなかった。