【完】さつきあめ〜2nd〜


「こういう人ですから!
あたしも雑誌買いましたよ。本当に加工がすごくて、綺麗に写ってました」

「綾乃~~…
あんたは少しは口の悪さ直した方がいいわね。
どっかの誰かさんそっくり!」

「そりゃー兄弟ですからねぇ~
それよりゆりさんの指名のお客さん?
三浦さんでしたっけ?ゆりさんをメディアで取り上げようって考えた芸能プロダクションの社長さん。
最近よくシーズンズに来るんですけど、あたしにも雑誌に出てってうるさいんですけど」

「あぁ、さくらが頑なに断ってるからね。
いいじゃん!綾乃顔だけは綺麗なんだから出ちゃえば?
メディア効果はすごいわよ~っ!指名も増えるし、同業の有名なキャバ嬢とかも指名しに来たりするんだから」

「顔だけはってあんたには言われたくないわー…。
あたしもさくらと一緒でメディアとかは出るタイプではないんで
それに指名なんてこれ以上増えたら疲れちゃうだけだし
シーズンズはさくらのせいで嫌でも目立つお店になっちゃってて連日疲れがたまってるんですから」

「綾乃ちゃん~…酷いよぉ…。
でもほんとゆりさん凄いですよね!
ゆりさんに憧れて七色グループの面接受ける子が後を絶たないって!
双葉のレイさんもメディアに出て人気出そうだし
これからますます盛り上がりそうで嬉しいですね!!!」

「だからーあたしはあんたのその熱血漢なところが物凄く嫌いなんだけど?」