「七色グループを守ってくれて、ありがとう。
俺の事を守ろうとしてくれて、ありがとう。
やっぱり俺にとってお前は特別な存在で、どうやったってお前以上の人間なんか見つけられやしねぇよ。
だけど、結局俺はお前に守られっぱなしで自分では何も出来なくて」
「そんなんじゃないよっ!
やめてよ!顔上げてよ!」
顔を上げた朝日は、その強い眼差しに優しさを称えていた。
本当は知っていた。
朝日が守りたかった物は七色グループであって、光であった事も。
この人の中で、光という存在がどれだけ大きかった事も。
そして光にとって朝日がどういう存在だったかも。
だから今回光にオーナーを託す、七色グループの未来を譲る、なんてすごく朝日らしい答えだと思った。
差し出した手を、朝日は強く握りしめた。
熱い体温が全身につたわってきて、一緒に過ごしたあの日々を何度でも思い出せる。
朝日の想いが痛い程伝わってきた。
わたしは朝日がたとえオーナーじゃなくなったって
地位や名誉を持つ人じゃなくたって、お金がなくたって
そこにあるのが普通よりも少し貧しい暮らしであったとしても
あなたがいてくれるのならば、それで構わない。わたしにとってあなたを決める価値なんてそんな物では計れやしない。



