「わぁ!ラッキー!あの人優しくて好きっす!」
「愛は連れの会社のイケメンの人が好きなんでしょ~?」
「もぉるなうるせぇなぁー!
それにあの社長めっちゃ気前いいし、双葉の女の子お気に入りだからさぁ~!
さくらさん、めっちゃシャンパン煽っちゃいますね~!!」
「ほんと、ありがとうね。愛ちゃんるなちゃん」
ふたりだって、レギュラーじゃないのにこの2週間はほぼ毎日出勤してくれた。
双葉時代のお客さんはほぼ彼女たちに任せっきりだった。
お店自体の団結が強いお客さんの多い双葉にとって、別の場所であっても双葉のキャストであるふたりには本当に助けられた。
愛は毎日潰れるまで飲んでくれていたし、お酒がそこまで強くないるなにまで無理をさせていた。
「そういえば、美月退院したんすよっ!
いまおばあちゃんの家にいるみたいです!」
「そうなの?!良かった…。なんか安心したよ……」
「おばあちゃんも金銭的には裕福じゃなかったから美月を引き取れなかったみたいなんすけど、連絡は取ってたみたいで…
出産まではおばあちゃんちでお世話になるって言ってました」
「そっか、それがいいね」
「後、美月がさくらさんに頑張ってくださいって伝えてって…。
いつか顔を見てありがとうってちゃんと伝えたいからって」
「美月ちゃん……」



