わたしはゆりのような華やかさは持ってないし、メディアに発信出来るほどのカリスマ性もない。
それでもいいと、思っていた。
継続出来る事こそ真のナンバー1だと思っていた。でもわたしはただ1度だけでいい。だからそのただの1度だけでも賭けたいのだと。
今日も同伴をしてきてお店に出勤したら、ゆりはとっくに出勤していて、人々の真ん中で微笑んでいた。
一瞬こちらを見て目が合ったような気がしたけれど、その視線はすぐに別の場所へ微笑み、向けられた。
わたしが勝負の時に着ていた真っ白のドレスと同じように、漆黒に染め上げられたドレスに身を包む彼女。
真っ黒のシンプルなドレスは、華やかな彼女の持つ全てを引き立たせた。どこにも隙がない程の美しさ。
これだけ華やかな人脈を持っていて、美しい容姿をしていても、彼女の欲しい物は朝日ただひとりだけ。その一途さがまた悲しく映る。
朝日しかいらない、と言った彼女の言葉の悲しみを知る。
出勤してきたわたしに、パタパタと足音を立てて近づいてきた雪菜は出勤するなりわたしの指示を聞こうとした。
その後をついて、ONEの女の子たちもやってきた。
「さくらさん!おはようございます!」
「今日で最後ですね!!てゆーか昨日の売り上げすごいですよ!!絶対ゆりさんに勝てますよ!
あたしたちも頑張るので、一緒に頑張りましょう!」
「そぉそぉすごいよね!さくらちゃん!
うちらも協力しますから頑張りましょう!」



