【完】さつきあめ〜2nd〜


「ゆりさんー!おめでとうございますーっ!!」

より一層華やかに飾られたONEの店内からお祝いの言葉が響き渡る。
そこらかしこの席に、よくテレビで見る有名人が座っていたり、ONEに入って来てからずっとだけど華やかすぎるゆりの人脈には驚かさせられる。
彼女のお客さんにお金を持っていないような人は見当たらないのだ。

昔嬢はお客さんを選んではいけないと言われた。
でもゆりに限っては例外で、お客さんは彼女が選ぶ、らしい。それも自分のブランドを下げない為の戦略らしいけど。
キャバ嬢としてメディアに進出している例は数多くある。カリスマと呼ばれる彼女たちは、キャバ嬢という枠には留まらず、女社長をやっていたり、アパレルブランドを立ち上げたり、キャストでありながらキャバクラのオーナーをしている女の子たちだっている。
SNSを使って自分を宣伝して、ブランディングを高める。
ひと昔前まではキャバ嬢が表立って活躍をする場は限られていた。けれどいまはそういう子たちの進出により、世間に認められている。
ゆりも彼女らと同じようなカリスマ性のあるキャバ嬢であったし、広い人脈もまた彼女の魅力のひとつだ。

テレビで活躍している野球選手だったり
誰でも知ってるような大手の飲食店を経営してるようなオーナーだったり
有名洋服ブランドのデザイナーだったり

悔しいけれど、わたしはゆりにはなれない。