そこでちょうど黒服がシャンパンを持ってきて、一緒に乾杯をした。
「美優ちゃん!本当におめでとう!」
「えへへ~ありがとう」
「久保さんを選ぶなんて、やっぱり美優ちゃんって趣味がいい!」
「そうかな?!
て、好きになったのはあたしの方なんだけどね~!
キャバ嬢辞めてもたまにご飯行ったりしてて、学校の相談とかもしててね!
まさかお客さんと恋愛するなんて思ってなかったし、お店で会ってた時は思いもしなかったの~!
でも、お店以外で会う事になってお店以外の久保ちゃんを知ってって好きになったって感じ~!」
「そういうの、本当に素敵だと思う…」
シャンパンで乾杯をした後、美優とふたり少し話した。
安心する空気感はあの頃のままで、でも美優はあの頃よりずっと幸せそうで、あの頃よりずっと綺麗だ。
美優は遠慮がちにわたしの顔を覗いてきた。
「さくらは…?宮沢さんと…」
「あたしは……駄目になっちゃったよ…」
「そか…何かごめん……」
「全然。
でも朝日への気持ちは全然変わってないの。不思議なんだけど…七色グループを守りたいって気持ちも変わらないし大切だって気持ちも変わらないの。
だからさ、後ろ向きな別れってわけじゃなくて、一緒にいなくてもあたしにとって朝日はやっぱり指針なのは変わらないんだよね。
いままで恋愛してきて、好きな人が自分じゃない誰かといると許せなかったし、悲しかった。そればっかりだったけど、朝日には本当に幸せになってほしいと思っているんだよ」



