「凛さん!ゆい!…何やってるの?」
「何やってるのはこっちの台詞よ」
凛は突然真剣な表情になって、こちらを見つめる。
隣にいたゆいも、珍しく真剣な表情をしていた。
「そうだよ。友達って言ってるのにさくらったら何も教えてくれないんだも~ん!
…ゆりさんと勝負してるんでしょ?七色の事を賭けて」
「…どうして、知ってるの?」
「光くんから聞いた………」
「光?!」
どうして、光が………。
「あたしも有明さんから聞いたけど?
もっともあたしとゆいがそんな事聞いたら、ONEに行くって分かってて有明さんはあたしたちに言ってきたんだと思うけど。
相変わらず変な人ね。
あたしとゆいの七色を辞めた後も気にしてくれて、連絡を取っていたけど…
ゆいもあたしも今や銀座では大きな店で働いてるの知っててこの勝負の話を聞いたらさくらの肩を持つのなんて…有明さんなら分からないわけないじゃない」
光……。
わたしは光に酷い事ばかりしてるのに…。
この勝負に負けたら、光の新店はオープン出来ないかもしれないのに…。
どうしてわたしの味方をするような事するの…。



