【完】さつきあめ〜2nd〜


「いまがここって時だろ?!
さくら、お前には大分世話になった気がする。
俺に出来る事はこんな事くらいだけど、少しくらいはお前に貢献させろ」

少し怒った口調で言ったけれど、涼のぶっきらぼうな優しさは十分すぎるほど伝わってきた。

「すいませ~ん!アルマンドとぉ~
ドンペリ3本持ってきてくださ~い!」

「遥さんまで!」

「さくらちゃん、たまにはかっこつけさせてよ!
ゆりちゃんとの勝負の事は涼から聞いてるよ。
うちは七色グループのキャストにも、宮沢さんにもお世話になってるし、七色には潰れてもほしくないからね」

「遥さん………」

「さー、さくらちゃん指名まわっておいで。こっちは勝手にやってるから。ヘルプの子もいらないよ!
今日俺たちはふたりで楽しく飲むためにここにきてるから」

「そんなわけには……」

「さっき、凛ちゃんにも久しぶりに会ったよ」

「凛さん?!」

これまた思わぬ客だった。
凛とはTHREE以来会っていないのだから。
そうだ、トリガーは凛に教えてもらったお店だった。