同伴出勤をして、すぐに雪菜を呼んだ。
「雪菜さん、今日は元木さんの卓につきっきりで居てほしい」
「え?!でもそんな事してだいじょうぶ?」
「今日は元木さんの卓は病院関係の団体さんが忘年会で使ってくれているでしょ?
雪菜さんは出来るだけそこでボトルを空けさせて、これだけの団体さんならシャンパンが空いてもキャストが潰れずにお客さんが飲んでくれると思います。
元木さんはなんだかんだ言って雪菜さんが席についてることが1番嬉しくて、機嫌が良くなります…。
だから雪菜さんには出来るだけ元木さんのところで売り上げを伸ばしていってほしい……」
「それは分かったけど……」
「今日は出来るだけ売り上げを上げてくれそうなお客さんを優先的に回ります…。
ヘルプの子にも無理をさせちゃうけど……」
「さくらちゃん……
昨日は弱気な事言っちゃってごめんね……。
頑張ろう!一緒に!」
「…雪菜さんがいてくれて本当に助かってます…。
でも…無理をしてください…
あたしの為に……無理をしてください…」
雪菜に頭を下げると、小さく笑った。



