「それにしても年明けからまたさくらさんと働かなきゃいけないって思うと憂鬱ですよ………
俺はさくらさんとは相性が悪いからなー……。
でも有明さんにとっては良かったんじゃないですか?ゆりさんとさくらさんが新店に来るとしたら2枚看板になってくれそうだし、あ…こんな事言ったらまた南さんが騒ぎそうだけど」
楽しそうに話す原田もまた才能のある男だと思う。
その性根がどれだけ腐っていようが、七色グループのキャストを何人か引き抜けたのは、こいつのお陰だと思っている。
兄貴なんかよりよっぽどしたたかで、貪欲な男だと思う。
しかしこの原田の計算違いが、THREEの頃に管理していたゆいと凛だ。
ダイヤモンドに来てからも、度々誤算だ、と呟いていた事を覚えている。
凛は現在銀座の有名店で働いている。
年齢的にもキャバクラで凛が苦しんでいた事は知っている。
そして原田に依存的だった凛がまさか彼と離れる事を選ぶとは思ってはいなかった。しかし結果違う場所で、自分に似合う場所で輝いていると噂は耳に入ってきている。
そしてゆいの現在は知らない。
ゆいに至っては、キャバ嬢としての才能が少し人と違う形で花開いたキャストで、自然体で人を惹きつけてしまう不思議な魅力のある子だった。
けれどキャバ嬢という枠に拘りや何か信念があり仕事をしているようにはとても見えなかった。
そしてあんな事件があった後だ。俺の予想でしか過ぎないが、彼女はもうキャバ嬢をやっていないと思う。



