その言葉に、美月は顔を歪めて涙を流した。
まるで発作でも起きたように嗚咽が止まらない美月。
大きな瞳から一粒、また一粒涙が出るたびに、心の中を大きく覆った鎧がはがされていって、素直な美月に戻っていくようだった。
「ごめんなさい…」
消え入るような言葉で言った一言。
「美月ちゃん、もういいから。そんなに泣かないで?
美月ちゃんは何も悪くないの。
それに朝日はああいう人だから…子供が出来たら大切にしないわけないよ。
だから美月ちゃんはあたしの事なんか気にせずに朝日に甘えられるところは甘えていいんだよ?」
「違う……違うんです……」
「美月ちゃん?」
「あたしのお腹の中の子供……本当は宮沢さんの子なんかじゃないんです…」
「え?どういう事?」
「本当は宮沢さんが記憶を失くした夜に…あたしが宮沢さんに抱かれた話っていうのは嘘なんです…
あたし本当はこの子が誰の子か知ってる…。
あたし…宮沢さんまで騙して…そうやってさくらさんまで傷つけて…」
「美月ちゃん落ち着いて……。
子供の父親が分かってるって事?」
「さくらさん知ってますよね?SKYのホスト…」
「SKY……」
SKYと聞いてすぐに拓也の顔が思い浮かんだ。
そして、南と一緒にいたホスト。SKYのナンバー1だと言った。
蓮と呼ばれたそのホスト。初めて会った瞬間から嫌いだな、と何故か思ったホストだった。



