「今日はどうする?」

「今日はちゃんと仕事に行くよ。由真さんに迷惑ばかりもかけてらんないしね」

「ふ~ん。相変わらず真面目だな。
店に行ったら兄貴に会っちゃうかもしれないのに」

光の言葉に困った笑みを浮かべた。

「なんてね、意地悪言い過ぎた。
嬉しいんだけど、複雑な気持ち。夕陽がずっと俺を好きって言ってくれた時に何でちゃんとしなかったんだろって後悔ばっかりしてるよ」

「光……ごめん……」

「謝るなよ!!俺は夕陽がどんな状況でも仕事を頑張ってる姿好きだし!
つーかそういうところに惚れたのかもしれないし!
シーズンズに入りたての頃、お前に甘い深海を叱って、お前にきつい事言ったよな!
でもお前は負けるか!ってすげぇ頑張ってて、すげぇ女だなぁって思ったよ」

「懐かしい!!はるなちゃんと上手くいってなかった頃の話だよね!
何この意地悪な人!!って!
深海さんがしてる付け回しの仕事もしちゃって、あの時は本気で光にむかついた!!」

「あはは!!俺はあの時久しぶりに黒服の仕事なんてしちゃって、俺に敵対心むき出しだった夕陽をかっけーって思ったけどね」

「むかついたけど、光の言ってた事は当たってたと思うよ。
あれがあったから、嫌な事から逃げないでいようって思えるようになった。どんな状況でも笑顔で仕事をするのがわたしたちの仕事なんだって思えた」