通いなれたはずの家が、一気に他人の物のように見えた日。
「さくらさんっ!」
わたしが過ごした日々。
西日の入る側のソファーが大好きで、目の前にいる朝日と何度も顔を合わせて笑いあっていた。
そこはわたしの居場所だったはずなのに。
そこにいたのは、最後に会った日よりもずっとげっそりとしていたような美月。
いつもばっちり決めていた化粧もしてなかったし、髪もただのロングヘアだった。
そこにはお店で見るよりずっと子供っぽくて、まるで親に捨てられたような顔をした美月が座っていた。
ふっと心の中で空虚な笑みがこぼれる。
可笑しな話。
さっきわたしの居場所だったと思った。
けれど、そこはさーちゃんの居場所であった日もあって、ゆりの居場所であった日もあって、菫の居場所であった日もあったのだ。
何を思いあがって自分の居場所だと思えたのだろう。その場所も、彼さえも、誰の物ではなかったのに。
自分だけが特別でありたかったなんて、滑稽な話だね。
美月のお腹の中に宿る小さな命。
いまはぺっちゃんこだけど、段々大きくなっていく命。
朝日も、美月も、親には恵まれなかったという同じ環境。
わたしはいまだに、その命がどれほど大きい物なのかを理解していない。
「どういうつもりだ!」
「さくらさんっ!」
わたしが過ごした日々。
西日の入る側のソファーが大好きで、目の前にいる朝日と何度も顔を合わせて笑いあっていた。
そこはわたしの居場所だったはずなのに。
そこにいたのは、最後に会った日よりもずっとげっそりとしていたような美月。
いつもばっちり決めていた化粧もしてなかったし、髪もただのロングヘアだった。
そこにはお店で見るよりずっと子供っぽくて、まるで親に捨てられたような顔をした美月が座っていた。
ふっと心の中で空虚な笑みがこぼれる。
可笑しな話。
さっきわたしの居場所だったと思った。
けれど、そこはさーちゃんの居場所であった日もあって、ゆりの居場所であった日もあって、菫の居場所であった日もあったのだ。
何を思いあがって自分の居場所だと思えたのだろう。その場所も、彼さえも、誰の物ではなかったのに。
自分だけが特別でありたかったなんて、滑稽な話だね。
美月のお腹の中に宿る小さな命。
いまはぺっちゃんこだけど、段々大きくなっていく命。
朝日も、美月も、親には恵まれなかったという同じ環境。
わたしはいまだに、その命がどれほど大きい物なのかを理解していない。
「どういうつもりだ!」



