「光と出会って光の事好きになって、光に受け入れられてると思ってた。でも心のどこかで、利用されてるのも何となく分かっていたの。光はあたし自身を好きなわけじゃないって。あたしにお店にいてほしいから、管理されてるって薄々気づいていたけど、認めたくなかった。
それに光があなたの事をずっと好きで、特別に大切にしてるってのも気づいていたのよ。それでも悔しくて、あなたに意地悪しちゃった…。
でもね、ダイヤモンドの経営権が自分になっても、光はいつだって寂しそうで、何か見ていられないの。
光の寂しさや悲しみを埋められてあげられるのはあたしじゃないって気づいて、それは誰にも出来なくて
さくらちゃんじゃなきゃダメなんだって気づいた」

「それでもあたしは…困ります…」

「あたしから言うべき事じゃないってのは分かってるわ。
それでも今の光を救ってあげられるのはさくらちゃんだけだって思う。光このままだったらダメになっちゃう気がする…」

「あたしはもう光の為には何も出来ないんです…」

そう、あの人を好きになった時から、わたしはもう光にはしてあげられる事はない。
ただ黙って光を見つめる事しか今は出来ない。そしてそれが、唯一わたしが光にしてあげられる事だと思っていた。

「来年にね、七色の宮沢さんを超す大きなお店を出すんだって
あたしももちろん、光が頑張るのなら、それを出来る限り応援してあげたいと思う。
でも光このままじゃあ潰れちゃうんじゃないかって思って。さくらちゃんが離れてしまってからの光は…見ていられないくらいボロボロになってた…やけになってるようにもあたしには見えるの」

「南さんは…どうしてそんなに光の事が分かっていて…
自分じゃない誰かと一緒にいた方がいいなんて言えるんですか…?」