「ふふ、実は涼のところにも行ったんだよね。
涼がさくらちゃんと友達なんて意外だったけど…。あいつすごい頑固だから、あたしがいくらさくらちゃんの連絡先を教えてって言っても絶対教えてくれなかった」
「はい。涼から聞いてました…。
あの、あたしに話って」
「うん、あのさ…
あたしから言うべき事じゃないって分かってるんだけど…つぅか光からしてみても余計なお世話って感じなんだけど
さくらちゃんは…光とやり直したいって思わないの?」
「え?」
南は困ったように笑っていた。
思いもしなかった問いかけに、一瞬戸惑ってしまう。
「さくらちゃんは、もう光の事…好きじゃないの?」
「あたしは………
はっきり言ってもう光の事はそういう感じでは見ていません…。
それにあたし、好きな人がいるので…光とどうのこうのっていうのはもうないと思います…」
はっきりとそう告げたら、南は更に困ったような顔をして、小さなため息を吐いた。
光の事…。南にはきつく当たられるような気がしていたから、まさかそんな事を言われるなんて想像もつかなかった。



