「いや…本当にあたしと宮沢さんは付き合ってなんかいないよ…」
「ですよね!美月って突っ走るところがあるから
ONEのゆりさんにも絶対売り上げで勝ってやるって…。
なんかうちら飲みに行くところに宮沢さんよく飲みに来てて、つぅか宮沢さんが行く店って黒服から聞きだして勝手に行ってるだけなんすけど
そこで宮沢さんとゆりさんが一緒に飲んでて」
「え?」
朝日と、ゆりが…?
「お酒入ってるのもあって、美月絡みにいっちゃって…
ゆりさんもゆりさんで、元カノだけど?みたいな雰囲気だったんで、なんか美月が怒っちゃって…
絶対にゆりさんにもさくらさんにも負けないんだって…」
わたしの知らない世界はいつの間にか広がっていく。
朝日とゆりはふたりで飲みに行く関係だったのだろうか。いつからなのだろか。
一度は愛した女と飲みに行くなんて、朝日はどんな気持ちだっただろうか。
「ゆりさんが…宮沢さんの元カノなのは事実だと思うけど…
昔からそういう噂あったし…」
「そーなんすねー…。ゆりさん綺麗だから何で別れちゃったのって思ったりなんかしたんすけど
一緒に飲んでる姿はお似合いでしたよ!
まぁ美月も相当自信家だし、絶対今まで狙った男は落としてきたって感じの子なんで
ゆりさんやさくらさんに勝てば認めてもらえるとか
でも宮沢さん全然迷惑そーでしたけどね」
「そう…」



