「風俗?!」
思わず大きな声を張り上げてしまった。
「別に未成年で年誤魔化して風俗で働いてても、珍しい事じゃないけど。そんな風に育ってきたならひねくれたって当たり前かもしれないしね」
由真は煙草の煙をふぅーっと天井に向かって吐いた。
「それにあたし、あの子に結構期待してるし」
ニヤリと妖艶に微笑み、由真があたしとレイを見る。
「えぇ~!由真ママあの子絶対トラブル起こすってぇ!!」
「トラブルの先に売り上げがありそ。
あの子あんたたちの撮影があるって言ったら、わたしも出させてほしいですとか言ってきてんのよ。
ヤンキー丸出しだし、根性ありそうじゃない」
「ヤンキーだから怖いんだってぇ!!!」
美月は、わたしとはまるで違う人生を生きてきて
そして彼女の生い立ちは、朝日の母親と被る気がしていた。
いや、生い立ちだけじゃない。出会った時から、わたしが美月を好きになれない理由は明確なのだ。
貪欲で、勝気な性格は育ってきた環境で作り上げられたものかもしれない。
そして神様は彼女に恵まれた容姿を与えた。
負けず嫌いな自信家。高い声のトーン。少しきつめに見えるけれど、整った顔立ち。
誰かに似てるって思ってた…。



