「…いやいやそれ普通ですよ。
あたしなんてレイさんより飲まないけど二日酔いするし、寝る前になんか食べたら胃もたれしますよ…。
レイさんが特異体質なんですって!!」

「いやー絶対若い時はこんな事はなかったー!!
それにね、最近お店に18歳になりたての女の子が入ってきたりしてるでしょ?!
少し前まで女子高生だった女の子たちを見ると、レイおばさんだなぁ~って感じるの!!」

「あぁ…確かに…若いなぁって感じますね」

「えー、さくらちゃんは実年齢20歳でしょー?!
全然あの子たちと変わらないじゃん~。レイなんてさぁ…」

レイはぶつぶつと文句を言いながらビールのジョッキを飲み干した。

そうなんだ。4月になって、3月に高校を卒業した女の子たちが何人か入店した。
若い世代を、と言う由真がお店を盛り上げようとして、スカウトしてきた女の子が何人か、自分で募集を見て面接にきた女の子も何人か。
わたしはまだ20歳だけど、やっぱり18歳の女の子たちと自分の違いを感じていた。
特に3人で面接にやってきた、愛、るな、美月という女の子たちは皆中学校が同じらしく、お店に来ては仲良さそうに騒いでは、沢村に注意されるのも日常茶飯事だった。