母親と喧嘩して、1人海沿いの堤防を歩く。 海の音と、少し強い風。 空を見上げると眩しい月の光が友春を照らしていた。 喧嘩は些細なものだった。 友春の嫌いなマヨネーズを、母親が夕ご飯の唐揚げに全部かけてしまったのだ。 1人になって考えてみて それがくだらないと気付くにはまだ友春は大人ではなかった。 そう、それは中学二年生の夏の話…。