「むっつりスケベ……」
「何か言いたいことでもあんのか、佐倉」
「いえ! 何もありません!」
笑ってしまいそうになったけど、慌てて咳ばらいをしてごまかした。
一ノ瀬くんは私をひと睨みしたあと、少し迷うようなそぶりをしてから口を開いた
「……あのさ。学校で言ってたやつって、俺のこと?」
「へ? 学校で言ってた……?」
突然何のことだろう?
私何か言ったっけ?
「昼休み、中庭で言ってただろ。苦手な奴とどうしてもっていう」
「ああ……! いや、あれはなんていうか、そうじゃなくて。相手が一ノ瀬くんだとは知らなかったの。京子さんには小学生の息子さんがいるっていうことだけ聞いてたから。男の人がキ……苦手だから、小学生の子が開いてでも上手くやれるか不安だったんだよね」
「そしたらもうひとり息子がいて、しかも俺だった、と」
「そういうことです……」


