*
いつもの駅よりふたつ手前で電車を降りた。
初めて降りたここは、一ノ瀬くんの家の最寄り駅だ。
これから一ヶ月、この駅を通学で使うことになる。
帰りは要注意だ。
いつもの癖で、乗り過ごしてしまわないようにしないと。
改札へ向かおうとした時、階段の前に立っている人影に気づいた。
「あれ。一ノ瀬くん……?」
壁に寄りかかるようにして立っていた一ノ瀬くんは、私を見てあごをしゃくる。
「行くぞ」
「え。行くぞって……」
もしかして、待っててくれた?
私がこの駅を使うの、初めてだから?
さっさと階段をのぼっていく背中を、慌てて追いかける。
「あの! 待っててくれたんだよね? ありがとう」
「別に。迷われても困るし」
いつもの駅よりふたつ手前で電車を降りた。
初めて降りたここは、一ノ瀬くんの家の最寄り駅だ。
これから一ヶ月、この駅を通学で使うことになる。
帰りは要注意だ。
いつもの癖で、乗り過ごしてしまわないようにしないと。
改札へ向かおうとした時、階段の前に立っている人影に気づいた。
「あれ。一ノ瀬くん……?」
壁に寄りかかるようにして立っていた一ノ瀬くんは、私を見てあごをしゃくる。
「行くぞ」
「え。行くぞって……」
もしかして、待っててくれた?
私がこの駅を使うの、初めてだから?
さっさと階段をのぼっていく背中を、慌てて追いかける。
「あの! 待っててくれたんだよね? ありがとう」
「別に。迷われても困るし」


