京子さんは帰ってきて早々、私を抱きしめながら「ごめんね」と何度も言って泣いた。

やっぱり一晩中心配してくれていたらしい。


お母さんにももう連絡してくれたそうで、私は京子さんを抱きしめながら「大丈夫」と「ありがとう」を繰り返した。


京子さんと訪れた警察で、一ノ瀬の家に侵入した男が、私のストーカーだったことがわかった。

しかも私が中学生の頃からそういった行為をしていたと聞いてゾッとした。


少し前まではただ離れたところから眺めていただけらしい。

時にはあとをつけることもあったけれど、直接危害をくわえようとしたことはない、と。


けれど私が一ノ瀬くんの家で居候をすることになってから、状況が変わった。

普段異性とほとんど関わることがない私が、行きも帰りも一ノ瀬くんと行動を共にするようになり、裏切られたと感じるようになったらしい。