君の笑顔は、俺が絶対守るから。


高橋くんは茶髪で、サッカー部の練習のおかげでよく日焼けをしている。

すこしたれ気味の目は優し気で、笑顔が爽やか。

明るいムードメーカーで、男子にも女子にも人気があるサッカー部の王子様だ。


対して一ノ瀬くんは、少し癖のある黒髪で、日焼け知らずの真っ白な肌。

すっと筆で描いたような切れ長の目は冷たく見え、愛想がない。

頭が良いらしくクールで、女子には人気があるけどあまり相手にしていない様子。


どうしてこのふたりが仲良しなのか、本当にナゾだ。


「ええと、ふたりともありがとう。助かりました」

「いえいえ。女の子が困っていたら助けてあげるのは、男として当然でしょ。な、一ノ瀬」


同意を求められた一ノ瀬くんは、器用に片眉をあげて高橋くんを見た。


「男女に関係なく、困っている人がいれば助けるのが当然なんじゃね?」

「はは、確かに! でもやっぱり男としてはさ、女の子には特別優しくすべきだと、俺は思うわけよ」