カーテンの隙間からもれる、柔らかな朝の光に照らされる寝顔に、私はほぅと熱いため息をもらした。

ああ、やっぱり今日も可愛い。


モノトーンでまとめられたこの部屋の主、一ノ瀬くんはまだベッドで夢の中。

なかなか彼が起きないのを幸いに、昨日に引き続き天使の寝顔をぞんぶんに堪能していた。


昨日あんなことがあったから部屋に入るのを迷ったけど、この寝顔が見たくて我慢できなかった。

普段は腹が立つほど感じ悪いのに、寝顔がこんなに可愛いなんてずるいよなあ。


まあ今日は大丈夫!

一ノ瀬くんに触れなければ、ベッドに引きずり込まれることもない!


思わずほっぺとか髪とかさわりたくなっちゃう可愛さだから我慢するのはつらいけど、この天使は狂暴だからお触りは厳禁!

そう思った直後、京子さんの呼ぶ声に立ち上がろうと、ベッドに手をついた時、その手をつかまれベッドに引き倒された。