廊下には生徒がたくさんいるので、ふたり並んで壁を作るようにして、隠しながらお弁当を交換する。
ふう。これでミッション完了。
助かった、と思った時「何やってんの?」と声がしてギクリとした。
一ノ瀬くんの肩越しに、高橋くんがひょっこり顔を出している。
まさかいまの、見られてた?
「そんなくっついて、いつの間にふたり仲良くなったんだ?」
「別になってない。つーか森姉妹どうしたんだよ」
「あっちは大丈夫。テキトーに誤魔化しておいたから」
よかった。お弁当の交換は見られてなかったみたい。
高橋くんにバレたとしても、彼は言いふらしたりはしないだろうけど、一ノ瀬くんとの約束だもんね。
「あ。高橋くん、さっきはありがとう!」
「どういたしまして? なに。もしかしてふたりでベント食べるの? いいなあ。俺も仲間に入れてよ」
「えっ? ええと、そういうことじゃなく」


