なんていい人!
恩人にさらに恩ができてしまった!
「ちょっと待っててね」
そう言うと、さっそく高橋くんが教室に入っていく。
それをドアの影からそっと見守っていると、彼は窓際の席で森姉妹に挟まれている一ノ瀬くんに声をかけた。
「あっ! 私のことは黙って伝えてってお願いするの忘れた!」
だ、大丈夫かな。
森さんに私のことがバレたら、殺される……!
ハラハラしながら見守っていると、一ノ瀬くんが立ち上がった。
しっかりランチバッグを持って席を離れたのが見えてほっとする。
良かった。さすが高橋くん。
「千秋、どこ行くの~?」
「お弁当食べないの~?」
文句を言う森姉妹を、高橋くんが「まあまあ」と、あの眩しい笑顔で抑えてくれている。
ありがとう高橋くん!
あなたは私の恩人で、さらに救世主です!


