「でも……睨むだけで威圧的に追い払わなくなっただけ、かなりの成長だよね」
「そうだね。さっそく男の子とのリハビリ同居の成果が出てるんじゃない?」
「えー……?」
確かに口出しはしなかったけど、同居関係あるかなあ?
しかもまだ一泊しただけだし、そんなに早く何かが変わるとは思えないんだけど。
でもふたりが妙に嬉しそうだったので、そういうことにしておこうか。
「男嫌いのアズにゃんをいきなりこんなに変えちゃうなんて、その小学生男子何者?」
「春陽くん? ひとことで言うと天使かな」
「春陽くんっていうんだ。仲良くできてるみたいでよかった」
「こ、小鳥~! 私の妖精~!」
「天使だの妖精だの、アズにゃんてほんとメルヘンだよねー」
やれやれとミーナは笑うけど、そうじゃない。
小鳥や春陽くんの存在自体がメルヘンなんだ。
私の頭がメルヘンなわけじゃない。
って言おうとしたけど、たぶん「はいはい」と受け流される気がしたので黙っておいた。


