高橋くんの爽やかな笑顔の方が、ずっと心臓に優しい。癒される。
「あ。松井さーん。今日の日直って……」
その時クラスメイトの男子が、にやけ顔で小鳥に近づいてきた。
また例の山田だった。
山田は私の視線に気づいて一瞬目を泳がせたけど、おそるおそるといった感じで持っていた日誌を小鳥に差し出した。
「ま、松井さん、日直だったよね? さっき職員室行ったら担任に頼まれたんだ」
「ありがとう山田くん」
「どういたしまして! ……じゃ、そういうことで」
小鳥に微笑みを向けられでれっとした山田だけど、すぐにハッとした顔で私を見ると、そそくさと逃げていった。
ふん。下心が見え見えだぞ山田。
「こらこら、アズにゃん。そんな睨まないの」
「別に睨んでないもん」
「めちゃくちゃ睨んでたじゃん。山田もビビッて逃げちゃったじゃん」
あきれたようにミーナは言うと、なぜか私の頭をぐりぐりと撫でてきた。


