颯汰くんは、特別顔がイケメンという訳でもない。イケメンならこのクラスにはこの町の3代イケメンがいる。
颯汰くんは、イケメンでもないが、決して不細工な訳でもない。ちょうどいいお顔立ちなのだ。そこも女子の人気を上げるひとつの理由だったりする。

「おーい、芙美香ー。聞いてるかー?」

そんな、颯汰くんが何故私に告白なんかする?
こんな、平凡女子に。いや、平凡以下だ。
オタクだし。別にオタクを貶してる訳では無いけど、今の日本にはまだ少し白い目で見られるのが現実だ。
颯汰くんは、嫌いじゃない。むしろ好きだ。
颯汰くんは、優しいし、カッコイイ。何より、私は、声フェチだからイケボ男子を嫌うはずがない。
でもこの好きは恋愛の好きでは無いと思う。