お兄ちゃんが不良になって、私の周りは騒がしくなった。たぶん、静かになることはない。
だって、ほら……。
「おい、鬼頭は一緒じゃねーのかよ」
日比谷さんの気持ちに応えようと私もスマホを取り出したところで、再びガラの悪い人に声をかけられた。もちろん、先ほどとは違う男。
……もう、お兄ちゃん。
どんだけ人に恨まれてるの?
っていうか一体なにをしたらそんなに悪目立ちできるの?
「また邪魔が入っちゃったね」
二回目の連絡先の交換に失敗した私たち。でも、なぜか日比谷さんと顔を見合わせて笑ってしまった。
「とりあえず今は逃げとこうか」
「ですね」
日比谷さんに手を引かれて私は全力疾走。
「おい、待て!鬼頭朔也はどこだ……!!」
本当にお兄ちゃんが不良すぎて、困る。
《END》



