同級生たちからからかわれて、それがいじめになって、私が部屋で泣いていた時。
お兄ちゃんは『全員を締めにいく』って手がつけられないほど怒った。
今までたくさん怒ったお兄ちゃんを見てきたけど、あれほど怖かったお兄ちゃんは見たことがなかった。
友達もできなくて、いつもひとりでいた私の話し相手にも遊び相手にもお兄ちゃんはなってくれた。
家族の誰よりも近い存在だった。
『朔也ね、雛子ちゃんの話よくするよ』
友達には話しても、お兄ちゃんは私に肝心なことは言わない。
でも、それでいいと思う。
素直に言うお兄ちゃんなんて想像できない。
言葉にしなくてもお互いに大切に思ってることぐらい、兄妹だから分かる。



