「かわいいんだもん」
「理由になってない……」
「いいでしょ?」
「駄目でs……っ!」
 チュッ、と耳元でリップ音がする。
「……っっ!!」
 嫌だ、不意討ちは嫌いっ!
 実際に触れられた頬が、少し熱い。
「ーーー涼、さん……」
「ん、どしたの?」
「……はぁ…」
 本当は、恥ずかしいです、やめて。って言おうと思っていた。