ーーパシャッ。
 うわぁ、撮られた…顔映ってない…よね?ドキッとした顔になってるの、恥ずかしいしなぁ…はぁ。
 少しの間、2人の間に沈黙が落ちる。
「あっ、ここ!良いとこ見ぃっけ」
 その沈黙を打ち消すように、涼さんが叫ぶ。
 そこは、少し高い丘のようなところ。太い木が横たわっている。
 目の前は開けており、花火がよく見える場所。
「木に座って、花火見よ」
「はい」
 涼さんの隣に腰をおろす。