────……青龍院が天音 希に合流する数分前。

***



「さっさと青龍院くんと別れてくれる? 目障りなの、あなた」


自分の無知さを自覚し、栗木さんの言葉に打ちひしがれていると。


「それに、天音さんはマサトくんのこと支えれてるつもりでしょうけど……とんだ勘違いで笑っちゃうわ。いい? 誰にもマサトくんを助けることなんて、できないのよ」



誰にも、マサトを助けることはできない……?



「……それって、どういう意味……」


「あら! あなた、本当になにも知らないのね?! マサトくんはね、病気なの。難病に指定されている病気に侵されていて、もう長生きできないのよ?」