見知らぬ不審な女子生徒に絡まれている私を連れ出そうと、ハルカくんが助け船を出してくれた。


「ノゾミちゃーん、どうしたの? もうクラスのテントに戻ろうよ。直射日光浴び続けて、僕、暑くなってきちゃった」


女子生徒が手を繋いでる私の反対側の手を引っ張り、ハルカくんが続ける。


「あー、日焼けしちゃう〜。ノゾミちゃん、早く早く〜」

しかし、女子生徒はなぜか引かなかった。



「ねぇ、駐輪場で青龍院くんが呼んでるよ? 大事な話なんじゃないかな? 行かなくていいの?」