でも怪我をした時は、痛かっただろう。 私は、社長の顔を見ながら 大きなため息を吐いた。 何でこの人は、妖怪なんだろう? どうしたら この人の心を手に入れられるのだろうか? あなたが、人間だったら もっと、まともな恋愛を出来たのかしら? 私と違う出会い方をして どんな恋をしたのだろうか。 それでも片思いに なっていたかもしれない。 他に素敵な女性が現れるかも知れないし……。 ソッと社長のおでこの傷に触れてみた。 髪の毛が数本サラッと揺れ落ちた。 すると社長が 「…母さん……」と呼んだ。