「あなたは、まだ
自分の立場を分かっていないようですね?
私達にとって蓮様は、絶対的主なのです。
その主である蓮様を傷つけることは、我々
妖怪を敵だと示しているようなものだ。
その上……月ノ宮一族の血縁者だなんて
厄介以外なんでもない」
「いいですか?
もし社長に逆らい、また怪我をさせたり
裏切るようなことがあれば、
ただでは済みませんからね」
そう言った三津谷さんのおでこには、
三つの目が開いていた。
ひぃぃっ……この人。
本気だわ。
もし社長の身に危険だと思えば
間違いなく私を殺す気だろう。
目から殺意が出ていた。
怯えているとエレベーターが
社長室に着いた。
広い部屋の中心で社長が座っていた。
「蓮様。宇佐美を連れてまいりました」
三津谷さんは、頭を下げて報告する。
いつの間にか、三つ目が閉じていた。
「あぁ、ご苦労。
しばらくしたら出るから車の用意をしろ。
それまで、下がっていろ」



