もののけ会社と甘いキス。


このまま……。

チラッと巫女さんを見る。

神社の外に出れば
社長が待っててくれる……。

そう思ったら外に出たくて仕方がなかった。

「どうかなさいましたか……?」

「あの……」

どうしよう。飛び出したら
この人に迷惑をかけてしまう。

でも……今がチャンスだ。

これを逃したら、もう二度と
社長が迎えに来てくれないかもしれない。

そう思えたら、どうしても
会いたくて仕方がなかった。

「あの……すみません」

私は、無理やり巫女さんを押しのけて
部屋から飛び出してしまった。