「ほぅ……汚い手か。だが響は、俺の女だ。
どう触ろうが、俺の勝手だ!」
社長!?
「馬鹿を言うな。響は、お前のモノじゃない。
それにコイツは、いずれ俺か兄貴のどちらかと
婚約する身なんだ」
えっ……?司と涼お兄ちゃんと
どちらかと婚約!?
何それ……私は、そんなの聞いていない。
「ちょっと司。私、その話知らないわよ!?
どういうことなの?」
私は、驚いて司に詰め寄った。
すると司は、
「お前には、まだ言っていなかったが
親同士で決めたことだ。
いずれ話そうと思っていた……」
言いにくそうに話してきた。
「なるほどな。血縁を守るための政略結婚か。
イトコ同士なら結婚が出来るし血縁関係も
安定が出来る。その辺は、人間も妖怪も同じだな!」
すると社長は、冷たい表情でそう言ってきた。



