どうしよう。
私のせいで酷い怪我をしていたら……。

「美音なら心配するな。
怪我をしていたとしてもアイツは式神だ。
普通の人間と違い死なないし、傷もすぐに治る」

「本当!?でも怪我を……」

「お前は、美音のことより
自分のことを考えていろ」

そう言い腕を引っ張られる。

だが、料亭を出てすぐに
私と司の前にカラス天狗達が現れた。

「ほら、見ろ。
言わんこっちゃない!?」

司は、私を庇うように前に立った。

違う……社長がやったんじゃない。

だって……。

「何の用だ?お前らの当主の命令か?」