もしかして、私に食べさせたくて
連れて来てくれたのかしら?
えっ?
もしそうなら考えただけでドキドキと胸が高鳴って
とても嬉しかった。
それならと私も一口食べてみた。
「あ、とても美味しいです」
上品な味付けだ。
すると社長は、クスッと笑った。
あ、笑った!?
心臓がドキッとまた高鳴った。
やっぱり……社長は、
自分が食べたい訳ではなくて
私に、この料理を食べさせたかったんだわ!!
社長は、俺様で意地悪な態度ばかりするが
何気に気遣ってくれる。
それは、何故か分からないけど
やっぱり社長は、本心は
悪い人ではないのかも知れない。
雪江さんもそう言っていたし。



