「……はい。」

三津谷さんは、怪しむように私達を睨み付けると
社長と一緒に行ってしまった。

取り残される私と美音。

ハッ……それよりも。

美音が!!

「美音。本当に大丈夫!?
ごめんね……私のせいで」

私は、美音をギュッと抱き締めた。
傷つけたのは、私も同じだ。

「私の方こそ……ごめん。
あなたを苦しめるつもりなんてなかった。
私は、確かに響のお母様の指示で動いていた。
でも私は、響と親友になれたこと……それ以上に
大切な存在になっていたのは本当だ」

「響……あなたは、私にとって特別な女性。
私は、男でも女でもないけど
あんな奴らに絶対に手出しをさせないから
響は、私が守る!!」

美音は、そう言うと強く私を
抱き締め返してきた。

美音……!?

ドキッ……。

何だか不思議な気持ちになった。