人間の姿から式神の姿になった美音は、
白い着物でショートカットになっていた。

普段は肩ぐらい髪があるのに。
まるで知らない男の人ようだ。

「響を返せ!!」

鋭く尖った爪で社長に飛びかかった。
私は、それを見て慌てた。

そんなことをしたら社長が怪我をしてしまう。
何より下手したら殺し合いになってしまうわ!!

「美音。やめて!!」

私は、慌てて止めようとした。

「無駄だな」

社長は、ニヤリと笑うと手をかざす。
するとあっという間に美音が吹き飛ばされてしまった。

「うわぁぁっ!?」

壁に思いっきりぶつかった。

「み、美音!?」

私は、慌てて美音の名を叫んだ。